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形態学 生態学 生態系
成素形態
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  1. 総体的□Totale・全面的な (価値形態の第2)
    □『資本論』の第1章第3節価値形態または交換価値
    □B総体的または拡大せる価値形態(全面的な,または展開した価値形態)
    □ z量商品A= u量商品B または v量商品C または = w量商品D または = x量商品E または =その他
    (亜麻布20エレ=上衣1着 または =茶10ポンド または =コーヒー40ポンド または =小麦1クウォーター または =金2オンス または =鉄1/2トン または =その他 )
     ■拡大された相対的価値形態」
     「一商品、例えば、亜麻布の価値は、いまでは商品世界の無数の他の成素Element に表現される。すべての他の商品体は亜麻布価値の反射鏡 (Spiegel.鏡 )となる。こうしてこの価値自身は、はじめて真実に無差別な人間労働の凝結物 Gallerte として現われる。」
    *詳細資料→[「総体的Totale.全面的な」の用法は、ヘーゲル小論理学§121, 125・・・作業中・・・]
    *関連資料→[「拡大せる entfaltete・展開した」価値形態 参照 ]
  2. 形態学(けいたいがく)▼資料へ移行
    シンガー生態学の基礎
    1. 形態学  解説:高橋義人ー岩波哲学・思想事典より
    〔英〕morphology〔独〕Morphologie
     文学者でもあり自然科学者でもあったゲーテによって1817年に創始された学。従来のリンネ風の自然史が生命のないモザイクにしかすぎないことに気づいたゲーテは、生物の生きた形態、変化生成する形態を捉えるものとして形態学を提唱した。彼が創刊した『形態学』誌創刊号の裏扉には「有機的自然の形成と変形」と記されているが、これが、ゲーテによる形態学の定義である。
     【メタモルフォーゼ Metamorphose】 ゲーテ形態学の中心概念をなすのは、メタモルフォーゼと原型である。それまでは昆虫についてしか用いられなかったメタモルフォーゼ(変態)の概念を、ゲーテは初めて植物や動物にも適用した。植物の基本的な器官である葉は収縮と拡張を繰り返しながら、子葉、茎の葉、萼がく、花弁、雄蕊・雌蕊おしべ・めしべ、そして果実へとメタモルフォーゼしていく。また脊椎動物の骨格の基本的な器官である椎骨は、椎骨、頸骨、尾骨、胸骨などへとメタモルフォーゼし、骨格の全体を形成する。
     〔編集部注:萼がく=花の一番外側の、花びらを囲む部分。花は1つの枝が短縮し,その枝の葉がそれぞれ,花の各部分に変形したもの。その葉的器官が花葉である。雄蕊・雌蕊おしべ・めしべ=花の生殖器官。花弁=花びら〕

     【原型】 動植物がいかにメタモルフォーゼしたとしても、動物は動物の形態を、植物は植物の形態を
    保持しつづける。そこでゲーテは、動物や植物の「本質的な形」を原型と呼んだ。植物の原型は原植物と呼ばれることもある。後にヘッケルはゲーテをダーウィン以前の進化論の創始者と見なし、原植物を原始的な植物のことと解したが、これは誤りである。原型は、生物分類学の基礎をなすものだった。この学において原型は、多種多様な生物の比較の基準となるばかりではなく、ある生物の器官と他の生物の器官が形態構造のなかで同一の位置を占め、〈類似〉ないしは〈相同〉の関係にあることを示す。
      〔編集部注:相同=形は違っているが,発生学的にみれば同じ起源に由来した器官同士である場合の関係をいう。たとえばヒトの手、ウマの前肢、コウモリの翼、クジラの胸鰭 (むなびれ) などの関係がそうである。さらに広く考えると鳥の翼もこれらと相同であるが、一方昆虫の翅は起源が異なるので、相似であるという。(ブリタニカ国際大百科事典)〕

     【20世紀の形態学】 ゲーテ形態学は、20世紀の生物学ではボルトマンやレマーネ等によって継承された。彼らは、細胞や遺伝子の研究など、ミクロなレベルで行なわれる分析的な生物学を批判して、生物の〈形〉を捉える形態学を再興し、さらには形態学と進化論の統合をめざした。20世紀において形態学は、人文科学の方法論上の原理ともなった。カッシーラーはゲーテ形態学のうちに、〈抽象的普遍〉ではない〈具体的普遍〉の可能性を見いだしたし、人智学を唱えたシュタイナーは、形態学をく有機体学〉として無機的な近代科学に対置せしめた。シュペングラーの〈世界史の形態学〉、シュプランガーの〈文化形態学〉、プロップの〈昔話の形態学〉など、新種の形態学も次々と登場した。ギンズブルグはプロップの影響の下に、形態学と歴史の統合をめざした。ディルタイ学派の解釈学やゲシュタルト心理学にも形態学との強いつながりが認められる。さらに形態学は、チョムスキーやレヴィ=ストロ-スなど、構造主義にも多大の影響を与えた。そのため生物学のなかでは、形態学を構造主義的生物学と見なす立場が生まれたが、他方、オートポイエーシスこそメタモルフォーゼ論を真に継承するものだと主張する立場もある。
     {文献Jゲーテ(高橋義人編訳・前田富士男訳)『自然と象徴』冨山房、1982;高橋義人『形態と象徴』岩波書店、1988;高橋義人「形態学と歴史学」『講座・現代思想』12. 岩波書店、1994。 [高橋義人]


                          (2019.07.11)
  3. 生態学 (せいたいがく)
    2. 生態学  解説:廣野喜幸ー岩波哲学・思想事典より

     [英] ecology 〔独:Ökologie〕
     英語の ecology には、①生物の暮らし方、生態そのもの、②学問としての生態学、③自然保護思想を指す場合、の3つの主な用法がある。混乱を避けるため、第3の用法は近年エコロジズム(ecologism)と呼ばれる傾向にある。E.スワローによって基礎づけられ、後に家政学に発展した分野も当初エコロジーと呼ばれた。また、歴史的には、生態学とエコロジズムは、密接な関係を保って進展してきたわけではない。
     ある生物(個体であれ集団であれ)の存在の様相は、周囲の生物ならびに物理化学的環境によって規定され、逆にそれらをも規定するというのが、生態学の根本思想である、この相互作用の法則性を探るのが生態学である。

     ヘッケルは『一般形態学』[1866]で、ギリシア語のオイコス(ヘッケルは「家のやりくり」「生の関係」と注を付けている)とロゴスから、エコロジーなる言葉を造語した。ヘッケルによればエコロジーとは「関係生理学」の一部門であり、「動物の無機環境に対する関係および他の生物に対する関係、特に同所的に住む動物や植物に対する友好的または敵対的な関係」を扱う学問であるとされる(ヘッケル、1870)。
     ヘッケル自身は生態学の分野で具体的な研究はしていない。先の一般的な定義にもかかわらず、ヘッケルの念頭にあったのは、そして1890年頃以降ヴァーミング(1841-1924)らによって生態学の名称のもとで実際行われたのは、植物の地理的適応・季節変異などの生理学的色彩の強い研究であり、生理学との相違は明確ではなかった。ヘッケルは、当時の生理学があまりに環境からの影響を無視しがちな点を憂え、エコロジーを提唱したとされる。ただし、生態学を一部先取りしていたA.フンボルト流科学は、生物と環境の迪環を重く見ていた。

     生態学が自立するのは1930年代になってからであり、エルトン(1900-1991)の活躍に負うところが大きい。エルトンはそれまで十全な顧慮が払われてこなかった生物間の相互作用を主題化することに成功し、食物連鎖・生態的地位などの概念を整備・体系化した。 こうして、階層的ネットワークとしての自然とその中で独自の位置を占める個々の生物といった構図が打ち出され、真に独自な領域が確立されることとなった。力点が〈生理学〉から〈関係〉の方に移行し、〈関係〉を扱う学問という一般的定義の内実が満たされるようになったのである。
     生態学は、相互に作用しあう多数の要素からなる系の構造と変動を時系列にそって扱わなければならず、構造変動論として編成される必要がある。それも全体の変動と個々の相互作用の様相の両者を、物質レベルから具体的な生活のあり方におよぶ様々なレベルで見据えなければならない。だが、この課題を有効に遂行する総合的方法論は確立されていず、現在のところ生態学は比較的独立した各個別学問の集合体という感が強い。→エコロジー。
     〔[文献]〕 D.ウースター(中山茂他訳)『ネイチャーズ・エコノミー』リブロポート、1977; R.マッキントッシュ(大串隆之他訳)『生態学』思索社、1985; ブラムウェル(金子務監訳)『エコロジー』河出書房新社、1992。   〔廣野喜幸〕

  4. 生態系 (せいたいけい)
      3. 生態系について

      ◆堤 利夫著 『森林の生活 ー 樹木と土壌の物質循環』
     ・・・エネルギーと物質の流れー生態系としての森林の生活・・・

      ◆江崎保男著 『生態系ってなに?』  ― 生きものたちの意外な連鎖

      ~編集部より・・・『資本論』の“生態系”入門編として最適です~


       ◆生態系の解説ー 寺本英(日本大百科全書)


      生態系ecosystem.  ・・・日本大百科全書(ニッポニカ)の解説 
     ある一定の地域で生息しているすべての生物と、その無機的環境とを含めて総合的なシステムとみた場合、それを生態系(エコシステム)という。とくに、そのなかでの物質循環やエネルギーの流れ、さらに情報量あるいは負のエントロピーの維持・伝達といった機能的な側面に重点を置く。すなわち、太陽光線をエネルギー源として生産者(緑色植物)は、無機的環境から取り込んだ物質を素材として有機物を合成し、太陽光線のエネルギーが化学的エネルギーに転換される。これに依存して生活する消費者(動物)はその化学的エネルギーの一部を成長・増殖、さらに生活行動に必要な形態に転換して利用する。生産者および消費者の排出物や遺体は分解者(細菌や菌類。還元者ともいう)によって利用し分解され、物質はふたたび無機的環境に還元される。

     この過程で、太陽光線を供給源とするエネルギーを種々の形に転換して利用することにより、その生物共同体が維持されているが、熱力学の第二法則に従って、そのエネルギーは最後には熱として外界に放出される。したがって、生態系は、太陽光線をエネルギー源とし、無機的環境―生産者―消費者―分解者―無機的環境へと、物質の有機化・無機化の過程を通して循環させることにより営まれている一つの巨大な自律的機関であるとみなすことができる。こうした機能をもった生態系の構造の安定性や効率などの問題を明らかにすることは、生態系の性質を理解するうえで重要である。

     生物と環境を含めた総合的な見地の重要性は、古くから多くの人によって意識されていたが、エコシステムということばは1935年イギリスの植物生態学者タンズリーA. G. Tansley(1871―1955)によって初めて提唱された。ひと口に生態系といっても、その無機的環境の条件によってその様相はいろいろと異なっている。たとえば、海洋、湖沼、陸地、極地、砂漠などの生態系に区別されることがあるし、またその生物相の特性によって草原生態系、森林生態系あるいは鳥類生態系とか、耕地生態系、都市生態系など、最近ではきわめて広い範囲の対象に対して生態系ということばが使われるようになっている。
     生態系を、生物進化の視点から考察することが近年とくに重要視されるようになり、進化生態学とよばれる分野の研究が盛んになりつつある。生態系の研究は今後、集団生物学や社会生物学などを総合した広い視野にたった学問の研究対象として理解がさらにいっそう深められていくことであろう。[寺本 英]

     
  5. 成素形態Elementarform(成素形態)
    1. 成素形態:エレメンターフォルム Elementarform
        第1編 商品と貨幣 第1章 商品 
      第1節 商品の2要素 使用価値と価値(価値実体、価値の大いさ)
     資本主義的生産様式の支配的である社会の富は、「巨大なる商品集積」として現われ、個々の商品はこの富の成素形態〔Elementarform〕として現われる。したがって、われわれの研究は商品の分析をもって始まる。

     向坂訳「成素」と訳されたElementは、ラテン語に語源がある。もともとは、古代ギリシャ語からの翻訳語である。アリストテレスの翻訳者、出 隆は次のように解説を行っている。(『アリストテレス哲学入門』

     「万物の「もとのもの」(原理)を求めていわゆる四元素をあげ、これらを、ここに「構成要素」と意訳された原語でまた、“stoicheia” 〔ストイケイア〕 と呼んだ最初の人と伝えられるエンペドクレスが挙げられようが、続くアナクサゴラスや原子論者など前第5世紀の自然学者たちも入れてよかろう。この構成要素、要素、元素、原理などと訳される“stoicheia”(単数形ではstoicheion)というのは、もともとギリシャ語で一般に一つの語またはその音節・語節(syllabe)を構成する要素としての「字母」(アルファベット、abc、いろは)を指す語であり、そこでこの語がローマの学者ではおそら<a b c >のようなものという代わりに「 l m n のようなもの」というほどの意味でか“elementa”と訳し用いられ、ここから近代語では英語なら“elements”や“elemental”等々、そしてこれらが日本語では「元素、要素、原理」や「初歩的、原理的」等々と訳されるに至った。なお、推論を成す前提原理、知識の根本命題などの意から、後にラテン語名“Elementa”(英“Elements”)で知られるユークリッドの『幾何学原理』もこの語で“stoicheia”または“stoicheiοsis”と呼ばれたが、これは、この書に集められた幾何学の公理・定義・定理などの諸命題が幾何学的世界を構成する基本的要素と解されたからである。」


     また、ヘーゲル『精神現象学』の翻訳では、
     岩波書店・金子武蔵(1971年)、河出書房新社・樫山欽四郎(1973年)がElementを「成素」と訳すなど、哲学の世界ではこの『成素』なる用語が古くから流通している。向坂訳は、こうした哲学書の伝統的翻訳語を踏襲してものと推察される。

     (詳細は「ヘーゲル哲学のはじめHP3月号」参照<2018.11.20改訂作業中です)
      ■『精神現象学』 a 自然の観察  (河出書房新社 161-162ページ)

     「再生は有機体の形式的概念をつまり感受性を、表現している。だが再生は本来から言えば有機体の現実的な概念であり、また全体である。この全体は、個体としては自己自身の個々の部分を生み出すことにより、類としては個体を生み出すことによって、自己に帰る。
     有機体の成素の別の意味つまり外なるものの意味は、それらが形をえた姿である。この形によればこれらの成素は現実的部分として、だが同時にまた一般的な部分、つまり有機的な組織として現存している。感受性は、たとえば神経組織として、再生は個体及び類を保存するための内臓として現存している。」
     (なお、岩波書店・金子武蔵訳 『精神の現象学』 (上巻1971年)の「成素」は269ページ参照)
  6. 呪物崇拝Fetishism (じゅぶつすうはい) ウィキペディア一部改変
    呪物崇拝20121006 ウィキペディア一部改変
     (物神崇拝、物神礼拝)
    呪物崇拝 (じゅぶつすうはい、英語:Fetishism,フランス語:Fétichisme) とは、フェティッシュ(呪物または物神)に対する崇拝を意味し、呪術的宗教の一つの形態である。
    崇拝の対象となるフェティッシュとは、超自然的な力を備えていると信じられる自然物(石とか植物の種子)で、とりわけ、人間が造った物品で、普通の製作品を凌駕する、圧倒的に大きな超自然的な力を備えるもののことである。フランス語のフェティシュ(fétiche)から来ているが、この語はポルトガル語の「フェイティソ(呪符・護符 feitiço )」から転用された語で、更に遡ると、「製作する」という意味のラテン語の動詞 facere から派生した形容詞 facticius、すなわち「人工の(もの)」が元々の語源にある[1]。
    歴史   このフェティッシュという概念は、1757年に、西アフリカの宗教と古代エジプトの宗教における魔術的位相を比較研究していた折に、シャルル・ド・ブロスによって造られたものである[2]。ド・ブロスと18世紀の彼の同僚の学者たちは、この概念を、進化論を宗教に適用する目的で使った。宗教の進化に関する理論において、ド・ブロスは、呪物崇拝(フェティシズム)がもっとも初期の(もっとも原始的な)宗教の段階に当たり、これに続いて多神教と唯一神教の段階があるのであり、宗教における抽象化思考の進展を示していることを主張した。
    19世紀においては、ハーバート・スペンサーなどの哲学者たちは、呪物崇拝が「原初宗教」であったとするド・ブロスの理論を否定した。同じ世紀において、E・B・タイラーやJ・F・マクレナンなどの人類学者や比較宗教学者たちが、呪物崇拝を説明するため、アニミズムやトーテミズムの理論を発展させた。
    タイラーとマクレナンは、呪物崇拝の概念を通じて宗教歴史学者たちは、人間と神のあいだの関係から人間と物品のあいだの関係へと、関心を切り替えることが可能になったと考えた。彼らはまた、この概念によって、彼ら自身が歴史と社会学における中心問題として「誤謬」だと見なしていた、自然の出来事に関する因果的説明のモデルが確立されたとも考えた。
    儀式   理論的には、呪物崇拝はあらゆる宗教にあって存在するが、宗教の研究でのこの概念の用例は、伝統的な西アフリカの宗教的信仰や、そこから派生したヴードゥー教の研究から導出された。
    血液はしばしば、もっとも魔力の強い呪物あるいは呪物の原料と見なされた。アフリカの幾つかの地域では、白人の髪の毛がまた魔力が強いと考えられていた。
    「フェティシズム」の他の用例 [編集]
    • 19世紀には、カール・マルクスが、資本主義における重要な要素としての物神崇拝を説明するため、この用語を流用した。
    宗教学
    宗教学(しゅうきょうがく)は、経験科学の様々な手法を用いて宗教を研究する学際的な学問である。英語圏の国々においては、"Science of Religion"、または"History of Religions"という名称の下に近代の大学制度に成立するが、近年は"Religious Studies"、"Study of Religion"が用いられることが多い。
    もともとは神学の一部であった。現在では研究手法により、宗教社会学・比較宗教学・宗教心理学・宗教人類学などと分類される。特定宗教の教義の研究を行う神学・教学・宗学、あるいは宗教哲学とは区別される。広義の宗教学では、これらを含める場合もある。宗教学は経験科学の範囲内のみとするか、形而上学的範囲を含めるかは課題である。
    宗教学は19世紀後半にヨーロッパにおいて成立した。欧米における経験科学の発達、および、植民地支配等による様々な宗教との接触が発生の背景にある。
    宗教学研究の初期の段階では、キリスト教と他の宗教を比較検討することにより、宗教の一般的要素、普遍的要素の追求や進化・発展過程の研究が行われた。マクス・ミュラーによるインドの宗教研究に基づいた東洋と西洋の宗教の比較や、ジェームズ・フレイザーによる古代ギリシア・古代ローマの宗教、ヨーロッパ民間信仰、原始宗教の比較研究がこれにあたる。
    また、社会学・心理学の発展において宗教はその研究対象となった。社会学の例として、エミール・デュルケームの『宗教生活の原初形態』や、マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』があげられる。
    また、心理学においても、スターバックの宗教心理学や、ウィリアム・ジェームズの『宗教的経験の諸相』が19世紀末から20世紀はじめにかけて発表されている。また、文化人類学や民族学、民俗学においては、成立時より、多くの研究領域が重なっているといえる。
    このように宗教学は、「宗教」という研究対象に対し、様々な研究方法を用いて研究が進められている。個々の研究は宗教学の研究であると同時に社会学・心理学・文化人類学等それぞれの研究であるとも言える。
  7. 化身(受肉)(けしん)
    3. 化身(受肉) : インカネーションInkarnation
       第3節 価値形態または交換価値 C 一般的価値形態
     商品世界の一般的な相対的価値形態は、この世界から排除された等価商品である亜麻布に、一般的等価の性質をおしつける。亜麻布自身の自然形態は、この世界の共通な価値態容であり、したがって、亜麻布は他のすべての商品と直接に交換可能である。 この物体形態は、一切の人間労働の眼に見える化身として、 一般的な社会的な蛹化ヨウカ〔サナギになること〕としてのはたらきをなす。
     化身と日本語に訳されたドイツ語Inkarnation は、もともとはキリスト教の「受肉」にあたります。『神学のよろこび 』(定評のあるキリスト教神学入門ガイド、・・)を参照しながら、「受肉」の検討をしましょう。
    ① イエス・キリストの人格についてキリスト教は、「受肉」という用語で議論されます。
     「受肉」とはむずかし  い言葉ですが、大切な言葉です。それはラテン語の「肉」に由来し、イエス・キリストが神にして人であるという根本的なキリスト教信仰を要約し、明確に主張しています。
     受肉の考えは、キリストの秘儀についてのキリスト教的な反省のクライマックスです。イエス・キリストは神を啓示しておられるということ、彼は神を代理しているということ、神として、神に代わって語っており、また神として、神に代わって行動しているということ、それゆえ彼は神であるということ、受肉の考えは、こうしたことを承認することを意味します。(神が人間としてのイエス・キリストとして現われること。詳細は、「キリスト教神学のはじめ」を参照)
     つぎに、化身(受肉)の箇所(『資本論』岩波文庫頁)を紹介します。

    ② 商品世界の一般的な相対的価値形態は、この世界から排除された等価商品である亜麻布に、一般的等価の性質をおしつける。亜麻布自身の自然形態は、この世界の共通な価値態容であり、したがって、亜麻布は他のすべての商品と直接に交換可能である。この物体形態は、一切の人間労働の眼に見える化身(受肉)として、一般的な社会的な蛹化としてのはたらきをなす。p.122
    ③ 土地の内奥から取り出されてきたままの金と銀とは、同時にすべての人間労働の直接的な化身(受肉)である。このようにして貨幣の魔術が生まれる。P.167
    ④ 価値の尺度として、また価格の尺度標準として、貨幣は二つの全くちがった機能を行なう。貨幣は、人間労働の社会的化身(受肉)として、価値の尺度である。確定した金属重量としては、価格の尺度標準である。貨幣は、価値尺度としては、雑多にちがっている商品の形態を価格に、すなわち、観念化された金量に転化するために用いられる。P.174
    ⑤ 貨幣は、自身商品であり、外的な物であって、どんな人の私有財産ともなることができる。こうして、社会的な力は、私人の力となる。したがって、古代社会は、貨幣を、その経済的なおよび道徳的な秩序の破壊者として非難する。すでにその幼年時代に、かのプルトゥスを、神をつかんで大地の中から引き出す近代社会は、金の聖杯を、そのもっとも固有なる生活〔生命〕原理の燦爛サンランたる化身(受肉)として、これに敬意をささげている。
      
      『資本論』で「商品の物神性」を語るとき、「類似性を見出すためには、われわれは宗教的世界の夢幻境にのがれなければならない」と商品世界の物神的性格について述べています。キリスト教神学になじみのない私たちは、神の化身・受肉について考えるとき、ヘーゲル哲学が道しるべとなります。
    後から「資本論のヘーゲル哲学」のなかで「存在とはなにか」を学んでゆきますが、現実的と思われている「一般的な存在」を次のように分析をしています。「対立しあっているもの(個別的なものは一般的なものに対立している)は同一である。個別的なものは、一般的なものへ通じる連関のうちにのみ存在する。一般的なものは、個別的なもののうちにのみ、個別的なものによってのみ存在する。」(レーニン『哲学ノート』)
    これらの文脈から化身・受肉をイメージする場合、「一般的(普遍的)存在(神)を個別的なもの(人間としてのイエス・キリスト)によって存在する」具合に現段階では、とりあえず類推しておくことにします。「商品の物神性」に続いて、「三位一体」「ペルソナ」などのキリスト教神学用語が数多く使われていますので、後で「資本論とキリスト教神学」において検討を続けてゆきます。
  8. 啓示 offenbaren, Offenbarung(けいじ)
    啓示(けいじ)
    http://100.yahoo.co.jp/detail/%E5%95%93%E7%A4%BA/

    [ 日本大百科全書(小学館) ]
    revelation [英語] r v lation [フランス語] Offenbarung [ドイツ語]
    人間の力では不可知の真理や神秘が、神などの超越者によって開示されること。啓示を意味する欧米語の源泉となっているギリシア語「アポカリュプシス」apok lypsisが、隠されているものの覆いが取り除かれることを意味しているように、啓示とは、人間の目には隠されている神的な神秘が覆いを取り去られて示される宗教的なできごとを意味する用語である。このような啓示のできごとに基づく宗教を啓示宗教といい、人間の自然的本性に基づいて宗教的神秘ないし神を認識しうると主張する自然宗教、理性宗教と対比される。宗教学の対象として取り上げられる実証的宗教、すなわち歴史的現象として対象化される宗教は啓示に基づく宗教であって、教祖、教典、教団組織などは、いずれも歴史的なできごととしての啓示を抜きにしては考えられない。たとえばセム的唯一神は、イスラム教では預言者ムハンマド(マホメット)に啓示され、『旧約聖書』ではモシェー(モーセ)に「アブラハム、イサク、ヤコブの神」として啓示され、さらには各時代の預言者を通して啓示される歴史の神である。キリスト教においては、さらに歴史的な存在であったイエス・キリストを通して神の啓示が与えられるだけではなく、イエス・キリストが神の啓示そのものである、という形で明瞭(めいりょう)な啓示宗教が成立する。とくにイエス・キリストが神の啓示といわれる場合、それは単なる知識の伝達にとどまらず、罪によって破れた関係の和解を求める意志の伝達として、主体的応答を求める招きの性格をもち、啓示が信仰によって対応されるべきことが明らかにされている。
    [ 執筆者:熊澤義宣 ]


  9. 啓示2015.1207 offenbaren, Offenbarung
    1)一般的価値形態  D.30-9 J/p.89-9
    ・一般的価値形態は、この世界で労働の一般的に・・社会的な性格を形成している啓示する
    ・So offenbart sie, daß innerhalb dieser Welt der allgemein menschliche Charakter der
    Arbeit ihren spezifisch gesellschaftlichen Charakter bildet.

    2)物神的性格  D.39-10 J/p.100-11
    ・私的労働の社会的性格を、 ~ 誤訳可能性 ~
    ・Es ist aber ebendiese fertige Form - die Geldform - der Warenwelt, welche den
    gesellschaftlichen Charakter der Privatarbeiten und daher die gesellschaftlichen Verhältnissen der Privatarbeiter sachlich verschleiert, statt sie zu offenbaren.

    3) D.53-注33 J/p.107-注33
    ・啓示宗教 Offenbarung Gottes
  10. 成素形態・ストイケイオン・stoicheion□

     アリストテレス 『 形而上学 』  出 隆訳 岩波書店1959年発行

               〔 成素/構成要素 : Elementarform 〕

     古代ギリシャやアリストテレスの時代のElement(古代ギリシャ語:στοιχείων: stoicheion, ラテン語 elementum, 英語:element, ドイツ語:Element)は、日本語では通例「元素」と翻訳されています。


     第5巻第3章  ストイケイオン 〔 stoicheion : 構成要素、元素〕

     事物のストイケイオン(注1)というのは、(一)当の事物が第一にそれから構成され且つこの構成された事物に内在しているところのそれ〔その事物の第一の内在的構成要素〕であって、種においてはもはや他の主に分割されえないものである。

    (1) たとえば、或る音声のストイケイアというのは、その音声がそれらから構成されていて、これが分割されれば最後にはそれらに達するが、それら自らはもはやいかなる他の種の音声部分にも決して分割されえないものである。たとえさらに分割されうるとしても、その諸部分は互いに同種的である、たとえば、水のごときで、水は分割されるが、その各部分はいずれも同じ水である。しかるに、音節の部分〔すなわち字母〕はもはや音節ではない。またこれと同様に、

    (2) 人々が諸物体のストイケイアと言うところのものも、実は物体の分割された最後のもの、もはや種を異にする他のものには分割されえない終極のもの〔すなわち元素〕を論じているのであって、このようなものを一種類きりであるとする論者も一つより多くあるとする論者も、ともにこれらをストイケイアと呼んでいる。

     なお、これと似た意味で用いられているのは、
    (3) 幾何学的諸命題におけるいわゆるストイケイア〔幾何学のエレメンタ〕であり、また一般に論証において言われるそれもそうである。けだし、他の多くの命題のうちに含まれ〔前提され〕ているところの第一の命題は、他の諸命題のストイケイアと呼ばれるからである。 なおまた中間の一つを媒介項とする三つの項から成るところの基本的な推理〔三段論法〕についても、これと同じようなことが言われる。

     だがまた、(二)ここから転意されて、 
    (4) およそそれ自らは一つであり微小でありながら他の多くの物事に有用であるところのものが、それのストイケイオン〔要素〕と呼ばれている。したがってまた一般に、微小で単純で不可分割的なものがストイケイオンと言われる。

     またここからして、 
    (5) 最も普遍的なものどもが、そのいずれもそれぞれ一つであり単純であって、しかも多くの物事のうちに(すべての物事のうちに、あるいはきわめて多くの物事のうちに)内在しているがゆえに、ストイケイアであるとされ、そして或る人々の考えでは、一や点が〔そのような意味で〕原理であるとされるに至った。

     ところで、 
    (6) いわゆる類もまた、普遍的であり不可分割的であるから(というのは類には〔これをさらに分析して述語し定義すべきいっそう普遍的な〕説明方式がないから)、或る人々は類をもストイケイオンであると言っている。ことに種差よりもより以上に類の方をそうであるとしている、というのは、類の方がより多く普遍的だからである。

     なぜなら、種差の内在するものには類もまたこれに伴ない存するが、しかし類の存するところに必ずしも種差が存するわけではないからである。さて、以上のすべての意味に共通する点は、各々のもののストイケイオンはそれぞれに内在するその第一のもの〔第一の内在的要素〕であるというにある。

    ・・・・
     ★ アリストテレス 『形而上学』 翻訳者 出 隆 による解説

    (注1) 「ストイケイオン」は原語ではστοιχειον(複στοιχεια)。

     ラテン訳ではelementum(複elementa)。もともと言葉の音節または語節(σνλλααβη)を構成する要素としての字母(アルファベット)を意味する語で、転じて一般に事物の構成要素を指す語。

    したがって、この語は、ラテン語に移されるに当たり、一説では、a b c の代りに 1 m n 〔エル・エム・エヌ〕 (当時のローマ字母20を2行に書き2行目の頭の3字)をとって「el-em-enのようなもの」との意で elementum と訳されたとも言われる。
  11. 現象 (げんしょう)
    現象は、現象としてだけあるわけでなく本質として現れる。

    詳細資料→[本質―現象 Wesen ― Erscheinung]
    関連用語→[本質・・・ を調べる]
  12. 単純な einfache□(価値形態の第1)□□□□
     『資本論』の第3節価値形態または交換価値
    A 単純な、個別的な、または偶然的な価値形態
     x量商品A = y量商品B あるいは、x量の商品Aは y量の商品B に値する (亜麻布20エレ = 上衣1着 または20エレの亜麻布は1着の上着に値する)。
    一切の価値形態の秘密は、この単純なる価値形態の中にかくされている。」
    参照資料→[「 単純なeinfache」の用法は、ヘーゲル小論理学§171,178,181,193 参照・・・作業中・・・]
    関連資料→[ 全体と部分ー相関関係Verhältnis ]□□□□□□□□□□□□□□□□□□
  13. 総体的□Totale・全面的な (価値形態の第2)
    □『資本論』の第1章第3節価値形態または交換価値
    □B総体的または拡大せる価値形態(全面的な,または展開した価値形態)
    □ z量商品A= u量商品B または v量商品C または = w量商品D または = x量商品E または =その他
    (亜麻布20エレ=上衣1着 または =茶10ポンド または =コーヒー40ポンド または =小麦1クウォーター または =金2オンス または =鉄1/2トン または =その他 )
     ■拡大された相対的価値形態」
     「一商品、例えば、亜麻布の価値は、いまでは商品世界の無数の他の成素Element に表現される。すべての他の商品体は亜麻布価値の反射鏡 (Spiegel.鏡 )となる。こうしてこの価値自身は、はじめて真実に無差別な人間労働の凝結物 Gallerte として現われる。」
    *詳細資料→[「総体的Totale.全面的な」の用法は、ヘーゲル小論理学§121, 125・・・作業中・・・]
    *関連資料→[「拡大せる entfaltete・展開した」価値形態 参照 ]
  14. 整約する□reduzieren 『資本論』第1章第1節□□□□□□□
    □『資本論』第1章 商品
     第1節□商品の2要素 使用価値と価値(価値実体、価値の大いさ)□
    □ 「さらにわれわれは二つの商品、例えば小麦と鉄とをとろう。その交換関係がどうであれ、この関係はつねに一つの方程式に表わすことができる。そこでは与えられた小麦量は、なんらかの量の鉄に等置される。
     例えば、1クォーター小麦=a ツェントネル鉄というふうに。この方程式は何を物語るか?
     二つのことなった物に、すなわち、1クォーター小麦にも、同様にa ツェントネル鉄にも、同一大いさのある共通なものがあるということである。したがって、二つ(両つ)のものは一つの第3のものに等しい。この第3のものは、また、それ自身としては、前の二つのもののいずれでもない。
     両者のおのおのは、交換価値であるかぎり、こうして、この第3のものに整約し(注: reduzierbar sein)うるものでなければならない。」(岩波文庫p.71)
     ■この第3のものに整約し(注: reduzierbar sein)→「還元し
     この「整約し」は、広辞苑にも掲出されていませんので、探求します。
     「整約する」→動詞形:reduzieren では、<化>還元する、<数>簡約、約分するーとあります。「両者のおのおのは、交換価値であるかぎり、こうして、この第3のものに整約し・・・」から以下の推察が可能です。
     クラウン独和辞典によれば、
    「例題:~auf seine Grundelement reduzieren :~をその基本要素に還元する。」とありますので、現時点ではこれに従います。なお、他の訳として、「<数>簡約、約分する」も検討の余地があります。
     オックスフォード独英事典より:reduzieren→reduce
     ジーニアス英和大辞典より:reduce 〔数学〕<分数>を約分する;<方程式>~を(未知数を減らしたり整理したりして)解きやすい形にする。〔化学〕・・・を還元する。 などが該当範囲に入ってきます。

  15. □□□□□□□□□□□□
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  16. □□□□□□□□□□□□
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  17. □□□□□□□□□□□□
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  18. □□□□□□□□□□□□
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  19. □□□□□□□□□□□□
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  20. □□□□□□□□□□□□
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